ぴ〜教授のショートサスペンス  あなたはこのfinalに耐えられるか!

 
  女優-1('02/10/26)  女優-7('02/12/15)   究極玩具-4('03/2/3)

 
 女優-2('02/10/30)  女優-8('02/12/16)   究極玩具-5('03/2/22)

 
 女優-3('02/11/3)   4人の男('03/1/22)   究極玩具-6('03/2/28)

 
 女優-4('02/11/10)  究極玩具-1('03/1/27)

 
 女優-5('02/11/16)  究極玩具-2('03/1/30)

 
 女優-6('02/11/26)  究極玩具-3('03/2/1)
   


 究極玩具−5

レインボー挑戦権争奪トーナメントを開催します。」と大きなアナウンスが流れた。ここは、東京ドームの地下
5万人の観衆が埋め尽している。どこから、こんな秘密めいたトーナメントの開催を知ったんだろうか?
俺はわからなかった。それにしてもやけに奥さん連中の世代の女性が多いのはどういうことか。
「参加者は全員、先にお配りした、マスクとミューチップをおつけください。このトーナメントは対戦相手は決まっていません。
3人に勝てばレインボー挑戦権獲得です。ミューチップが対戦相手をみつけてくれます。では、スタート!」

歓声があがった。「この熱気はなんなんだ。」と思いつつ、とりあえずチップとマスクをつけた。
観客はバーチャル空間をのぞけるマスクとチャンネルをもっていた。好きな試合をみれるようになっているらしい。

第1回戦 第二回戦 第三回戦 と順調に勝ってレンボー挑戦権を獲得した。あっけなかった。
このあいだ観衆は異様な雰囲気と熱気をだしていた。その興奮足るものはすさまじかった。
メイも、Kumiママもいるんだろうか?

「10人の方がレインボー挑戦権を獲得されました。ご幸運を祈っております。」

観客がざわめいている。「よかったわね。」「また、今度にかけるわ」「おかげさまで」と言うような声が聞き取れた。
「レインボー挑戦権を獲得された方は、こちらへお越し下さい。これから現在の10人のレインボーリング保持者と
対戦してもらいます。彼らに勝てば、めでたく
レインボーリング獲得です。レインボーリングとは頂点を極めた10人
達で、この
もぐらたたきゲームの最高峰です。10人に優劣はありません。ここが最終到達点なのです。」

「順番に、こちらにおられる10人のレインボーリング保持者の前を歩いてください、ミューチップが反応します。
その方があなた達の対戦相手です。」
一人目、反応しなかった。二人目、反応しなかった。そして、三人目、一瞬ミューチップが光ったかに見えたが、
通過した。そして、10人目ここでミューチップが反応した。
10番めの男との対戦が決まった。他のメンバーも決まったようだ。

「皆様、実は
レインボーリング保持者の実力はほぼ同等ですが、その中でもランク付けされています。
彼らは、今、一人目から10位、二人目9位、と順番にならんでいます。」とアナウンスがあった。
歓声が沸いた。
えぇ、ということは俺の相手は、1位かよ。俺は、負けを感じた。

「やあ、気楽にやりましょう。緊張することはないですよ。所詮、
もぐらたたきです。」
と言ったその声に、聞き覚えがあった。しかし、思い出せない。
「マスクをとりましょう。最後の戦いは、正体を明らかにして勝負するのです。」その顔に覚えがあった。
そうか!あの時の、俺が
もぐらたたきを買った店の店員だ。「あんたか!」「保険は、用がなかったようだすね。」
でははじめましょう。ランダムにゲームは開始された。

すべてのゲームをクリアしているようである。ゲームを20ゲームクリアした。もう、精神力で息をしている状態。
「休憩しますか?」「あぁ、」俺は、この時間を利用して、新しいゲームがダウンロードされていないか見た。あった、つい今だ。
ゲーム名、深海魚。「これを、選んでやれ。」「次はゲーム指定したいんだけど、いいかな。」「いいですよ」
「それじゃあ、深海魚」「深海魚?そんなのあったか?」ニヤっと笑って、「しかたがない」
「自身があるのか、俺はちょっと不安になった。」

そして、俺は勝った。もう
もぐらたたきも用がない。
これで俺は
100000000分の1の頂点に立ったのだ。店員は言った。「俺もこれで開放される」…。
なぜか気になったが、喜びがそれを上回った。観客の一人が、叫んだ。「おつかれ〜」

もぐらになった店員を俺は解放した。
「これからが大変だぜ、俺も
もぐらたたきを販売してたのに、ここまでは知らなかったよ。まあ、いい経験さ。
がんばれよ。ありがとう」
彼の指からはリングは消えていた。そして、俺のリングは
レインボーに輝いた!

(…つづく)