ぴ〜教授のショートサスペンス  あなたはこのfinalに耐えられるか!

 
  女優-1('02/10/26)  女優-7('02/12/15)    究極玩具-4('03/2/16)

 
 女優-2('02/10/30)  女優-8('02/12/16)    究極玩具-5('03/2/22) 

 
 女優-3('02/11/3)   4人の男('03/1/22)    究極玩具-6('03/2/28)

 
 女優-4('02/11/10)  究極玩具-1('03/1/27)

 
 女優-5('02/11/16)  究極玩具-2('03/1/30)

 
 女優-6('02/11/26)  究極玩具-3('03/2/1)
   


 究極玩具−1

最近やけに目に付く広告・宣伝。
「全世界、1億個販売。売れに売れてます。
もぐらたたき
健康に配慮した超ストレス解消グッズ。」
もぐらたたき、玩具メーカのドミーが開発した、最新型のもぐらたたきで、空前の
世界的ヒットになっている。
もぐらたたきは昔からあるゲーム屋さんの遊びで
あるが、これはそのコンパクト版でノートパソコンサイズのBOXに納めることができるし、
なにやら無線のインタフェースもついているらしい。

ふと通勤途中の商店街をみた、展示のテレビになにやらテロップが流れている。
もぐらたたき法案成立。」 なんの法律だろうか?それを見ていた周りの人達が
わあ〜と歓声を上げた。「そんなにたいそうなことか、何が決まったんだ??
買ってみるか。買うにしてもやっぱ安く買おう。」

玩具街で有名な日本橋へ行った。ここは以前電器街であったが、電器不況に
玩具街に置き換わって久しい。環境健康産業は今日本経済のリーディング産業と
なっている。

他店より安くします!在庫あり。早い者勝ち。
明日入荷。しばらく入荷なし!色んなチラシが目につく。
「結局、7800円が相場か。これ1つほしいんですが。」
「お客さんラッキーですね。これが最後だったんですよ。」
「じゃ、諸費税20%と初回保険料640円で10000円いただきます。」

「保険料って何んなの?」
「さっき、法案で決まったでしょ。即日施行でね、
もぐらたたきゲームを買う人は必ず保険をかけなさいって
ことになってるんですよ。保険はうちの会社でも扱ってるんで、保証2臆でつけておきます。
毎回1000円払いで保証が2臆ですよ。こんなに安いものはないし、初回は640円にまけてるんですよ。」
「へぇ、そうなんか。保険のことはあとでじっくり読もう」
「それとお客さんこの
もぐらたたきリングを左手の中指にはめてください。」
「これ、はめないと、ゲームできないんですよ。取るときはまた、ここにきてください。勝手に取れませんから」

「しかたないか、ゲームしてみたいしな。よく周りを見渡せば、結構この
リングをしている人がいる。
いろんな色がある。赤、白、青と。結構参加してるんだ。」
リングがはめられた。リングは白に光った。

家にもちかえり、さっそく開けて見た。中は5つの穴があいていて、いわゆる
もぐらたたきゲームである。
が、
もぐらはいない。ディスプレイがついている。モニターになっていてちょっとしたPCである。
ON。

もぐらたたきゲームへようこそ。スタートを押してください。」指輪がに変わった。
説明文がはじまった。「このゲームには
もぐらはついていません。もぐらは自分で集めてください。」
「何〜。」
「方法は他の
赤いリングを着けている人に聞いてください。このモニターはもぐらが5体揃わないと前に
進みません。」「
もぐらなんてどこにいるんだよ!。」 (…つづく)