エピソード9 すばらしい男−1−

いよいよ、本命登場。待ちかねたファンもさぞかし多い事と思います。と言っても
内輪の話で恐縮ですが。
D社A君。40手前の課長さん。独身。風貌は落盤の起こった炭坑からでてきた、
やぼったいおっさん風、そろそろ頭髪が後退しはじめてるといったとこか。
背丈・体は一人前以上に大きい。

入社して間もないころ、彼は寮住まい。
「リリリリリ〜ン」目覚ましがけたたましくなる。「なんやうるさいなあ!あ〜ん、え!8:00」
会社は8:30に始まるのである、ここで会社を休まないのが彼のいいところ。
すぐさま、カッター、ネクタイ、スーツをきて、急いで自転車で会社へ直行。
なんとか間に合った。

「おはようございます。」
「なんやおまえその格好は?」
「なんかおかしいですか」
「襟元でてるのなんや、それとズボンからでてるのは」

パジャマをきたまま出社したのである。彼は。

彼もだいぶ成長してきた。超有名コンピュータ会社 E と意見交換する機会がきた。問題が
問題だけに、両者とも精鋭をだしてくる。
D社はA君と課長さん、E 社 精鋭8名。
「おいおいだいじょうぶか?」
「大丈夫です。」会議がはじまった。
「○×△▲○・・・」

みごと1人で天下の E 社を論破したのである。おまけに、相手の問題点を治すべく、提案した。
どこにこんな力があったのか。
あったはずである。東大を2回受験して、2回合格しているのである。それでも、東大にも大学にも
いっていない。「力だめしに受けただけですよ。軽いもんです。」

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