エピソード33 つわもの2

A社のG部長、C社B君、F社O課長、E社F君、E社G君が夜の札幌への
期待を胸に秘め出張に出た。

関空からの出発。10:30出発の新千歳行き●●●便を利用。
ここで事件は起こった

アナウンス『10:30発新千歳行きは、整備遅れのため出発が遅れます。
他の乗換え便を用意致しますので、しばらく御待ち下さい。』
『ふざけとんな!まあ、待とか、しゃ〜ない。』こんな会話が目に浮かぶ。
ちょうど、昼時にかかるので●●●からは食事券が出たらしい。まぁ、ちょっとした
気休めではある。

彼らは一応治まって、空港内で食事をして1時間後戻ってきたが、事態は更に悪化していた。
急遽、用意した他の飛行機便も整備不良が発生し、離陸が未定という事態に陥ったのである。
(おぉ、ミーティングに間に合いません。みんなの心はあせるばかり)

すでに、2時間30分待たされている。G部長とうとう限界の線がプチッと切れた。

『おい!F携帯貸せ』 携帯を手にし、どこぞやに電話を入れる。
『どんだけ待たすんや!仕事に影響を与えてるのにどう考えてるんや!
これだけ待たしたら、チケットは無料になるんやなあ!』とすごい貫禄でクレームを
いれた。

F君『どこにクレームをいれたんですか』
G部長 ●●●の本社や!
全員、唖然とする。

結果的には、●●●もこういった電話にはなれているようで、丁寧に
『申し訳ありませんが、チケットは無料になりません』と説明したようだ。
それでも電話を切ったG部長はまだ怒りが収まらず、
こんどは近くにいた グランドスチワーデスを捕まえ、すごい勢いでドスの効いた
関西弁クレームを機関銃のごとく撃ち相手の心臓をえぐった。

相手のグランドスチワーデスもやはりこれには、びびったようで、こそこそと
人気の少ないところに、全員を 連れて行き G部長以下5名を他の便に振り替え
てくれるという説明をし た
ただ、他の御客全員の手前、内緒にしてほしいとの事である。

やがて、3時間後、予定よりは遅れたがなんとか、札幌に遊びには行けたようだ。
夜が楽しめてほんとうによかった。よかった。(仕事はまあ、遅れる段取りを事前に
手を打っておけばすむことで、彼らにとってはそれより、夜の時間が取れないことが
問題なのである。

4人のサラリーマンはいい経験をした。これぞ、OJTによる勉強である。ちょっと難はあるが。

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